BC SHORT Back Country Short Ski Mountaineering

カテゴリー: BC SHORT (Page 1 of 2)

53x RIDGEs 17 奥飛騨は平湯温泉スキー場山頂から

乗鞍よりつながる壮大な2500M稜線…
にはほど遠かったが
平湯温泉スキー場の標高差とロングルートに驚愕
次回は必ず金山岩へ

【RIDGE  17】2025/3/24(mon)
□金山岩(2532m)
□目標標高差(none)
□参加者:マキさん
■結果標高差/距離:約+120m/0.9km
■結果SKIダウン標高差/距離:-600m/3.0km(スキー場含む)
■タイム:TOTAL 1H30M
■評価:ランクB (※A~D中、B:ゴキゲンなRIDGE!参考にしてネ

▢所感
この日は、奥飛騨トリップの1日目。
松本を出たのが昼前ということもあり、今回は下見がてら
当尾根をBC SHORT。
同行した2021年からBC SHORTを一緒に主宰&
プレイしてるマキさんは、ミラクルな理由から
いまはビギナーとして一から取り組んでいる。
ゆえに、とくに無理はせず、お気楽なスキー登山とした。

とはいえ、当スキー場のリフトに乗るのははじめてだったが、
写真最上からさらに奥の山頂へと、急峻な山肌に驚嘆しながら
標高差550mアップはなかなかの迫力。
ぱっくり開いた雪面のクラックから、木立ちの急斜面尾根は
尻がすくむ様な説得力をもって問いかけてくる様だ。
「簡単に来るんじゃねえぞ」と。

さあ、人もまばらなリフトトップからは、シールを着けて
スノーシューやスキーのトレースに沿って尾根の取りつきへ。
雲行きもあやしく、強風と相まってなかなかの状況。

金山岩までは大きく3か所くらい登り返しがあるし、
こまめにアップダウンを繰り返す尾根は、この短い区間だけでも
一筋縄にはいかず。
でも尾根らしく好きな感じだ。

次回は金山岩まで!と意に刻みつつ
1kmもいかないあたりで引き返す。

ゲレンデトップからみえるオープンバーンからの、
急斜面ではない湯の平コースを滑降したが、ストップ雪に
手間取りつつも、なかなかのロングルートで楽しませてもらった。

このスキー場は、平湯界隈で山に入れないときは
急峻な尾根や林間もあるし、なかなか楽しめそうだ。
※滑降禁止かどうかは調べてない

ぜひまた来たい!


赤いラインが登ったセクション。
黄色は当初のルートでピンクはゲレンデ内

53x RIDGEs 16 大笹峰1807m(ブランシュスキー場山頂より)

山頂まではリフトで楽々
眼前に八ヶ岳、さらに北アや浅間山、
遠景に富士と眺望抜群の
BCビギナー向きのいかした尾根。
ただし、南岸低気圧後の積雪豊富な
貴重なタイミングを狙うべし

【RIDGE  16】2025/3/23(sun)
□大笹峰(1807m)ブランシュスキーリゾート山頂~裏の尾根を滑降
□目標標高差(none)
□参加数:MAKIさん
■結果総標高差/距離:約310m/1.2km
■結果SKIダウン標高差/距離:-150m/0.6km
■タイム:TOTAL 20分
■評価:ランクB (※A~D中、B:ゴキゲンなRIDGE!参考にしてネ

▢所感
ここはなんども滑って登っているエリア。
ただ、今回の尾根滑降という目線では
滑降ルートをスキーヤーズレフト(滑降する目線で左側)へ
約20mほどラインを変えることにより
尾根滑降らしさがでる、というところだ。

ルートは短く、今回はレストハウスバウムへ
時間厳守で戻らなければならない!
ゆえに

緩い斜度の尾根の手前で滑降を止め、ハイクアップモードへ。

この日は、気温もたかくゲレンデはストップ雪に
変化する時間帯ということもあり、SKIは走らなかったけど
雪質のよいザラメ時に(溶けるのがはやいのでここはとくに難しいが…)
ビギナーから中級車のBCプレイヤーには
ぜひ試していただきたい!

きっと、BC(バックカントリー・裏山)に魅了されるはず。

今後も、当フィールドはBC SHORT体験会にて楽しまさせていただくので、
だいじに観察していきたいフィールドである!

53x RIDGEs 15(×2ridges 2/2) 茶臼山(2006m)

松本市にある住居ログハウスから
ほど近い茶臼山が
こんなにも妙味があるとは!!
この日2本滑ったうちの
メインである2本目だ。

【RIDGE  15】2025/3/18(mon)
□茶臼山(2006m)
□目標標高差(none)
□参加数:ソロ
■結果総標高差/距離:約1806m/9.7km
■結果SKIダウン標高差/距離:-600m/2.8km
■タイム:TOTAL 3H30M
■評価:ランクB (※A~D中、B:ゴキゲンなRIDGE!参考にしてネ

▢所感
まず言っておきたい。
ランクBとしたけど、尾根がセクシーじゃないというだけで、
いくつかの登り返しこそあれど、素晴らしい尾根である。

茶臼山山頂から夏道を横目に、ご機嫌に滑っていくと
突如現れる、廃屋と化した山小屋が、
えーと、昼間なのにけっこう不気味…。

気をつけたいのは、スキーヤーズレフト(滑降する目線の左側)は、
わりと急斜面+樹林帯エリアなので、この場合はそっち行かない様に!

幾度とある登り返しは、尾根滑りの宿命であるけど、
古のころより、ここもおそらく積雪時には “スキー” で
この山域を移動してたのかなぁ~なんて妄想しつつ、
ときおりスマホの「スーパー地形ソフト」という
あの大好きなカシミール3Dと連携したアプリをたよりに
SKIダウンする。

この日は、BC SHORTを一緒に主宰してる
パートナーでもあるマキさんの娘と2人で
デートする約束だったので、
下山1200をめざし、尾根を脱落する(笑)
しかし、その樹林帯がまた、また… またまた……
BC SHORTの機動性を存分に発揮できるいかした時間だった!

じつは、10数年前、ソロ&長いスキーでこのあたりを
チャレンジした経験があるけど、
スキーの下手さもあいまて、ブーツのツボ足で
散々苦労して下山した経験がよみがえる。

スキーなんて、ぜんぜんダメだろ!?
と、自分の技術はさておき、雪山登山に幻滅したとき(笑)
でも、長いスキーでは、やはりこの山域を楽しめることは
おそらく現実的ではない、と断言しとく。

1DAYで2本の尾根を登って滑るには、
こんな時間ではなかなかむずかしいけど、
大満足の茶臼山チャレンジとなった。

ふれてなかったけど、登りのルートは
ピンクテープ(登山道フォロー)を目安にした。
登山道もフォローできて、ルートファインディングも
もちろんやれる、BC SHORTは
本当にすばらしいアソビだと実感した日だった。

53x RIDGEs 14(×2ridges) 茶臼山(2006m)

松本市にある住居ログハウスから
ほど近い茶臼山が
こんなにも妙味があるとは!!
この日2本滑ったうちの最初の1本は
標高差にしてわずか94mのいかした急斜面の滑降だった!?
※2本目15はこの後に記す

【RIDGE  14】2025/3/18(mon)
□茶臼山(2006m)
□目標標高差(none)
□参加数:ソロ
■結果総標高差/距離:約800m/3.5km
■結果SKIダウン標高差/距離:94m/0.36km
■タイム:TOTAL 2H50M
■評価:ランクA (※※A~D中、A:超ゴキゲンなRIDGE!おすすめ

▢所感
ようやく出来た、一座で複数の尾根滑降。
効率重視には決してしたくはないが
なんといっても尾根(RIDGE)のチャレンジだぜ?!
山の特性からいっても、山頂や稜線から
尾根は複数伸びて地上にむかっているもの。

つまり、それだけ妙味のある”個性的な場所” が
公にないしは皆さんが知らないだけで
たくさんあるわけだ。

ただし、この場合豊富な積雪があるのが条件。

だったら、やるでしょ。
なぜなら、オモシロイ人ってあなたの周りにいますか?
みんなおなじことばかりしてて、風がわりな
ことをやる人がでてくれば、叩いたり、無視したりと。

批判を乗り越え、”周囲とちがう存在であること” に
憧れがあるのに、その実、そうなることを怖れる。

ゆえに、ニッポンは新しく、かつユニークなコトが生まれてきずらい風潮があると。

そろそろ、形骸化したエセ資本主義経済や
皆がいいからと、主体性のない美人投票という旧態価値観に
NOといいませんか?

すみません、オジサン愚痴っぽくなってるな。
ただ、これだけは言いたいんだけど、多様性など、
個性やオリジナリティをだいじに!というわりに、
ニッポンではどんどん個性の均一化が加速してる
様な気がしてて。

さて
この日のメインは、このあとに書く15であるが、
この尾根は時間に余裕があれば、ぜひ扉峠まで
試してみたかったけど、登り返しや平坦が
わりと多めなことは、十数回は夏道を通った
経験から既知である。

でも!
この標高差-94mは、とてもいかしてたのでAである。
ロケーション、急斜面、尾根のセクシー度合など、
ランクAに異論なしだ。

しかも、ストップ雪ならぬ、「ストップ岩」が
急斜面の細い尾根に地雷の様に容赦なく出現し、
かなりの高度感+地雷感=恐怖感を、
否応なしに見せつけられる!

つぎ、またこの茶臼山を通って三峰山にむかうことが
できるのであれば、ぜひ扉峠まで滑降してみたい。

53x RIDGEs (ノーカウント)根子岳(2207m) ~奥ダボススノーパーク

残念ながらノーカウントの一本とする!

【RIDGE  0】2025/3/9(sun)
□根子岳(2207m)
□目標標高差(none)
□参加数:3名(BC SHORT体験会。講師2名を除く)
■結果登り標高差/距離:605m/3.3km(リフトを含まず)
■結果SKIダウン標高差/距離:780m/5km
■タイム:TOTAL 3H
■評価:ランクD (※※A~D中、ノーカウント(この場合は記録しないこともある)

▢所感
今回は初のノーカウントてか。
しっかり登って、しっかり滑る…
しかも、氷と新雪のミックスな雪面だ。

でも、しょうがないっしょ
たしかに、尾根を滑ってはいるけど
当企画には、やはり疑問符が。

なので、初のノーカウントとした。

でも、BC SHORT体験会がメインのこの日
参加者の皆さまには、スリルと頑張りを感じ
とても良いBC SHORTだったな!!

当日、リードしてくれた
BC SHORTアンバサダーのジョニー倉島さん
ありがとうございます😊

ところで、第二期(延べ30セットー2セット)が
完売したよ。
本当にありがとうございます!
来季も製作依頼して、進んでますので
こうご期待!

53x RIDGEs 13 飯縄山(1917m) ~いいづなリゾートスキー場

シゴトまえの一本がきつかった~!

【RIDGE  13】2025/3/4(tue)
□飯縄山(1917m)
□目標標高差(none)
□参加数:ソロ
■結果登り標高差/距離:730m/2.5km
■結果SKIダウン標高差/距離:1032m/3.5km
■タイム:TOTAL 3H
■評価:ランクA (※※A~D中、A:超ゴキゲンなRIDGE!おすすめ

▢所感
つい3日前のRIDGE12の霊仙寺山の暖かいBS(BC SHORTの略)登山が
うそのような、冬に逆戻りした厳しい天候であった。
最高到達地点までのリフトが運行してなく
一本目のリフトを降りてからは、ノートラックのゲレンデハイクアップとなった。

前線を伴う低気圧と低気圧の間とはいえ、風速8mに雪も降りはじめ
容赦ない西風と寒さに、心はゲレンデハイクアップの時点で折れ始める。

この時点で、まずい、スタート時間が遅れてる(10:00)うえに、
下山後は長野市で仕事あるのよ…とね。

数日前の気温上昇でゆるんだ雪面がふたたび氷化したところと、
今週降った新雪と、腐りかけたストップ雪のミックス。
これは、先日のようにはいかないな…、との予想はあたり、
苦戦しつつ高みをめざす。

なかでも、霊仙寺山と飯縄山をつなぐ稜線のハイクは、
尾根上ゆえの複雑なアップダウンや雪庇を避けて
「すこし下をすすむ」というマイルールを無視して、
「余計なシゴト」ばかりの、
超ブサイクなルーファン(ルートファインディング)
となった。

さて、大幅に時間を要してたどり着いた飯縄山山頂。
風雪もそこそこあるが、まだ大丈夫。
でも、5分はじっとしていられない過酷な状況下ではある。
北アに厳冬期ソロで12H以上もBSしてた頃は、なんとタフだったのか…
といまさらながら、懐古しつつ現実を知るのだ。

南峰へつづく稜線上に、同じく風下にて装備チェックをしてる
2名の登山者が100m先からこちらをみてる。

ええい!SKIダウン開始。
氷でスキーに遅れ、ストップ雪でスキーを引きずられる。
それが1ターン毎にくる状況に、下山までが思いやられる…。

終わってみれば
雪質が安定(1パターン)であれば、極上の尾根であった。
オープンバーンあり、木立ち&急斜面&細い尾根滑降あり、
長いスキーでは決して楽しめない、素晴らしい尾根であった。

滝ノ沢がおもった以上に立ちはだかる壁となり、
最後はブーツ歩行での車道あるきとなったが

今夜もうまいビール確定だな

と、汗冷えしたカラダに車の暖房をガンガンにして
里へと下りていった。

53x RIDGEs 10 佐幌岳(1059m)サホロリゾートスキー場 北海道1/2

【RIDGE  10】2025/2/23(sun)
□佐幌岳(1059m)
□目標標高差・距離:D+654m・6.0km(トータル)
□参加数:9人(北海道BC SHORTフリークの皆さん)
■結果登り標高差/距離:同上
■結果SKIダウン標高差/距離:上記
■タイム:TOTAL2H30M
■評価:ランクB (※A~D中、B:ゴキゲンなRIDGE!参考にしてネ

▢所感
昨年につづいて第2回となった
北海道BC SHORTオフ会!!

主宰の私たちは、今季最強寒波到来で、しかも
新潟⇔小樽(北海道)のフェリーという
日本海・豪雪・交通渋滞・荒波というハードルを乗り越え
なんとか、新潟港のフェリーに滑り込む!

エッヘン、わたしはこういうギリギリな状況における
精神的&運転技術のタフさには定評があり(笑)
同船したマキさんからは、御礼にフェリーのレストランで
好きなものをご馳走してもらった。

おとこは、こういうときに試されるのです。

ただ…、冬の日本海は波高し!
船酔いなんかしない私は、リバース×5くらいして憔悴…。
ダメじゃん(笑)

さあ、小樽・札幌・占冠・サホロとクルマを飛ばして
親愛なる北海道の皆さんと再会。

最下より許可をもらったうえで、ハイクアップ(自分の脚で
スキー板の裏に滑り止めのシールを着けて、登っていく)

スキー場トップであれど、ここは佐幌岳。
厳しい雪山だった。北海道は、緯度が本州より高いので
標高2000m前後といえども、北アの3000m級に匹敵するとか。

雪質は、筆頭の藤崎ジェットさんいわく
ちょい重いパウダー
というけど、中信の雪で悪戦苦闘してるわたしからすれば
極上パウダーである。
ほとんどが、スキー場のオープンバーンの際の尾根滑りではあったが
ハイクアップもしたし、絶景の尾根であったので一本とした。

中国資本の当地であるそうで、ゴンドラ代も値段が高すぎるが、
やはりここは北海道、すばらしいフィールドだった!

BC SHORT誕生の瞬間!? 北ア常念岳厳冬期単独1FA~ “BC SHORT”というNewモード vol.4/4

快晴の常念岳山頂(2,857m)は、
悲しいほどの静寂とAwesomeな景色を独り占め。
ただ、気持ちはその好環境とは裏腹につねにびんびんと、
ある種ストレスにも似た異様なテンションが半端ない。

しかしあれだ、ソロの山頂とは得てして地味なものよ……。

到達の喜びと”超緊張の瞬間”
の先延ばしは20分にとどめ、
ヘルメットを被り、ブーツのバックルを固定し、
スキーを履いた。
ショートSKIがこの壮大な景色のせいもあってか、
とくに短く感じる。

自分自身、スキー歴9年、山スキー歴9年。
北アルプスをはじめ、
頚城山塊(くびきさんかい)や小谷山域、
山岳スキーレースに里山と、
幾度となく自らがやるこの緊張と興奮のスキードロップの瞬間には立ち会ってきた。

今回のその緊張と興奮のボルテージは、
そのどれをも上回っていた、というよりも違っていた。
もしかしたら、このBC SHORTという自分で始めたスタイルでの
北アルプス厳冬期ソロで、
しかもこの山頂から尾根を滑降していくという前例がない
(実際はあったとしても記録としては見つからない)
ことへの、あの未知なる恐怖感。

それは、純白の雪面を、
誰かがつけたであろうトレース(足跡)なしに、
自らが未知なるルートを選びながらすすんでいくあの感じにも似ている。

いつか誰かが言った、
「絵を描くなら、キャンバスをはみ出せ」という言葉が、
45歳の自分を強烈に後押しする。

山頂から森林限界へとつづく街からもみえる
あの美しいリッヂライン(尾根)は、
降雪から数日間風に散々叩かれ、
一部をのぞいてほとんどがいわゆるシマリ雪。
春のザラメ雪ほどで好みではないが悪くない、
滑れるはずだ…。

ええい、今夜も必ずウマイBEER飲んでやるぜ!

山頂から右へ切れ落ちる稜線と岩の間にある
1m幅のトラックを、スルスルと真っすぐSKI DOWN。

1ターン目、2ターン目、よし悪くない!!

常念小屋との分岐から前常念岳へとつながる尾根に進路を変える。
今回は、尾根から登り同尾根を滑る。
いわゆる、”Climb up to a ridge and Ski down the ridge”
という自分が提唱する”BC SHORT”を代表する典型的スタイルだ。
自分が登ってきたトレースを例外をのぞいて再びなぞる滑降なので、
視界が良ければルートファインディングは難しくはない。

幅広のridgeや、すこし鋭いridge lineを街に向かって滑降する。
冬はアイゼンでしか歩いたことのないこの尾根を、
SHORT SKIで滑降する滑稽さ。
ターンを刻むごとに高度をぐんぐん下げていくこのスキーの妙味。
四季をとおして60回以上は登ってきた
このMt.Jonen-dakeでの初めての体験…。

緊張と興奮が綯い交ぜになった脳は、
もう完全にトランス状態。
さっきまでいた山頂が振り返るたびにどんどん遠くなっていく情景。

今夜はウマイBEER決定だ。

FOOOOOOOH!!

思わずでる雄叫び。

興奮状態の男が再び冷静さを取り戻したのは、
往路の歩行で抜け落ちたポイントにて、
再びこんどはスキーで落ちたことだ。
貧祖な学習能力が露呈する瞬間である。

春によく滑る北側大斜面で一気に高度を落として、
トラバースライドをすれば尾根の先でルートに復帰できるし、
時間も短縮でき美しい滑降ラインとなる。

しかし、この日は転倒のリスクを最大限に考慮し
前常念の難しい岩稜直下からスキーを脱いで高度を落としていった。
(※訂正、じっさいは前常念直下からさらにその先のピークまでスキーは履いたまま)

しかしこいつがまたいやらしい。
歩行してても足のすくむスティープ(急斜面)。
スキーでも瞬間に2ターンするだけなのに、
死の匂いが漂うのだ。

ウマイBEER…、いやいや今回は十分に飲めるはずだ、
とエクストリームに後ろ髪を引かれる自分をいなす。

標高約2,200mの森林限界のボーダーまでは、
再びスキーでの滑降で高度を下げた。
まだまだ先は長いし標高もあるのに、このうえない安堵感だ。
この先は、以前なんども徹底してヤラレた
木立ちとアップダウンの”SKI殺し”の
長いダウンヒルが待っているにもかかわらず。

ただもうそんなことはどうでも良く、
ただただ順当に降りていける自信が、
なぜだかあったようだった。

ヒールフリーでおもに滑降した。
自撮りの動画みていても、
なんというか粗野な滑りかた極まりないが(笑)、
カッコ良く滑ることは、
山でのSKIがもっと速く安全にできるようになってからの
テーマだと思うし、そうなれば、

自然と身についてくることだとも…。

須砂渡の林道ゲートを
夜中の2時6分に出発してから15h10min後、
ショートスキーを背負ったブーツスタイルでゴールした。
もちろん、いつもの「もう山は当分いい」の心境も充分にある。

なんて悦に入っていると、あらたなことが判明した。

じつはこのタイム、
4年前にやった2013年の自分の13h25minとくらべても2h近く遅い。
もちろん、雪が少ないのでその分迂回をする林道の多用やロスト、
雪質やソロでのラッセル、
そしてソロなのでペースがゆっくり(自分の場合)、
また撮影の手間といったロスはあるが、いかがなものだろう?

さらにおおきな関心事はなんといっても下山タイムだ。

2013年は4h25minで、今回はなんと4h40minだと!?
あの、スッコロビながら無残に降りてきたときよりも、

15分も遅いとは……。

嗚呼、BC SHORT~(泣)

※この事実が判明したのはこれを書いている2018年2月のこと。
※また、この日は林道に雪がないので
下山時もブーツで歩いたりしたことから、
時間的な差異をくらべるのはすこしナンセンスでもある。

よし、今回もあの”心の技術”をつかってつぎへいくとする(笑)

とにかく、
まだまだこのスタイルで行ってみたいセクシーなRIDGE LINEは、
数多くあるのだ。

【おわりに】

最後まで読んでくださりありがとうございました。
この”BC SHORT”などと、
自らが勝手にネーミングし独り滑り出してから早3シーズン目に入りました。

基本、尾根を登って尾根を滑ってくるこのスタイルは、
雪崩リスクが低く、
なおかつ長いスキーではなかなか滑らせてくれない、
密集した木立ちをもわりと滑ることが出来るスタイルだと
やるたびに実感してます。また、

テクニックをさらに磨けば、
残雪期にスノーシューや冬靴でのみ行けるルートが、
このスタイルでも行けるはずだと思ってます。
いや、もはや残雪期という括りさえないのかもしれません。

BC SHORTで、常念山脈縦走1DAY、
東鎌尾根と槍沢経由の安曇野から槍ヶ岳1DAY、
稜線の幕営を基点に、たくさんの尾根をラウンドトリップ……。

同じSKIでも長いものとは
ここまで行けるエリアやルートが違ってくるし、
むしろ広がっていると言って良いでしょうか。

行ける山域やルートが増えたことは、
本当に嬉しいことです。

いっぽうで、
私の趣向する登山スタイルには
1DAYが圧倒的におおいのですが、
それは山岳スキーレースや記録的なアルパイン登山などによって進化した、
軽量マテリアルのお陰でもあります。

わたしの認識では、常念岳厳冬期登山一つとっても、
よほどの健脚や山スキー上級者という超例外を除いて、
重荷と幕営の2DAYSが一般的です。
もちろん、”うえ”で幕営するアルパイン上級者は敢えてそれを選択してるのですが、
それでも厳冬期1DAYという選択肢が増えたことは、
日本のアルプスにも登山スタイルが多様化してきた
証左でもあると思うんですね。

わたしは飽き性なとこがあるので、
それっていいなぁ~って思います(笑)

もちろんその裏で、
スキー技術の研鑽、道具のチョイス、日頃のトレーニング、
経験や知識にハートといったものがなくてはなりません。

そのうえで、
雪山におけるボーダレスでミックスな登山スタイルでもある
このBC SHORT。
今後さらに発展させつつ、
業界において一つのアクセントにでもなれば光栄でございます。

暖かな2月の松本にて(2018)

田中 ゆうじん

THANK YOU///

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